働く母は子供に悪い影響がない

American Psychological AssociationのPsychological Bulletinは1960年〜2000年まで69本の子供成長に関する研究をまとめた。その結果、働いている母は子供にもたらす影響は専業主婦と同じくまったくないとのことだ。

むしろ子供が三歳以前に働いている母親に関しては、一部の子供は、先生からの学力の評価が高い、落ち込みや精神不安の問題が少ない。

多くの教育者は、女性は子育てに専念することで、子供の精神や成長に良いという話が多々あるが、実際働く母は必ずしも子供に悪い影響をもたらすとは限らない。とはいえ、家庭、子供を顧みずに仕事に没頭するのも子供に良くないので、仕事をしながら家庭や子供へのケアを忘れず。

さて、明日も子供や家族のため、頑張っていこう。

Reference:

  • http://healthland.time.com/2010/10/18/working-moms-kids-turn-out-fine-50-years-of-research-says/
  • https://www.apa.org/pubs/journals/releases/fam-164381.pdf

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専業主婦の子供は問題児

イギリスで2000年9月から2002年1月まで生まれた子供18,819人を対象に働く母親と子供の社会情緒的行動についての経年調査。

母親が(出産後)早期に就労もしくは社会復帰することはその後の子供の成長過程において子供の社会情緒的な行動に不利に働く証拠が見られなかった。

ただし、親の就労手配(父もしくは母休職、就労していないこと)によっては子供の性別において子供の行動性結果に著しい差異が見られた。

女の子 ー 最初の5年に働いていない母親は働いている母親より、子供が5歳の時で社会的な行動問題が生ずる可能性が77%以上高い。

男の子 ー 父親が5年の中である期間就労していない場合は、子供が5歳の時で行動的な問題が起きる可能性が高い。

多くの母親は働くことで子供に対して後ろめたさを感じているので、この調査を掲載してみた。調査の結果は母親、父親の就労に対することは子供にポジティブの働きがあるといえる。

時代が時代で、変わっていく世の中で、今までの生き方や考え方も少し変化しないと行けないのではないでしょうか。

Reference:

  • Journal Epidemiology Community Health, http://jech.bmj.com/ (082Maternal employment and child socio-emotional behaviour: longitudinal evidence from the Millennium Cohort Study)

専業主婦は悲観的、怒りっぽい

専業主婦ストレス

専業主婦は比較的に落ち込む、怒る、悲しむ傾向が強い。

2012年に18〜64歳の60,000人アメリカ女性に対して調査が行われた。

  1. 28%の専業主婦は落ち込むことが頻繁にある、それに対して働き女性の場合は17%に留まる。
  2. また、26%の専業主婦はよく悲しく感じることがあるのに対して働き女性の場合は16%である。
  3. そして50%専業主婦はストレスを感じている。
  4. 専業主婦はいずれの比較項目において、働き女性のグループより高い結果が得られた。

専門家による、これは専業主婦が社会から孤立された結果だと考えられる。

子供にネガティブな影響を及ばさないように、子供は保育所に一時預かりして、自分の時間を確保して、習い事や友人と食事したりしてリフレッシュしましょう。

知らないと損するかもしれない幼児教育

幼児の初期脳形成を理解することによって幼児教育は幼児への投資という考え方に変わる。

① 脳は妊娠中から成人になるまで時間をかけて構築されている。

初期経験は脳の形成に際してその品質に影響する。丈夫なもしくは脆弱な脳の基礎を構築することによって将来にわたって学習能力、健康、そして行動に関しても影響を与える。

② 遺伝子と経験の双方向的に働きかけることによって成長期において脳の形は作られる。

幼児と関わる家族、保育士、またはそのコミュニティの中メンバーとの双方向的なコミュニケーション、つまり表情、手振り、返答などは幼児の成長過程におけて不可欠な要素である。これを欠くことで、脳は期待通りの構造にならず、引いては学習と行動の特異性につながる可能性がある。

子供の脳の成長段階

 図1.子供の脳の成長段階

③ 歳とともに脳のキャパシティは低下していく。

環境と人との係わり合いを順応するために、脳は幼児期においては最も柔軟的、もしくは形成力がある。しかし、成熟する脳はより複雑な機能を処理するため、脳が特化されるようになるとともに、新しいまたは予期できない課題に適応する能力や再構成する能力が低い。

④ 認知力、情動、社会性などの能力は生涯にわたって密接に絡み合っている。

心理的および身体的な健全、社会的スキル並びに認知性言語学的能力は早い時期に出現させることにより、学校、地域社会、そして後の社会進出においても成功の鍵を握るすべての重要な前提条件である。

⑤ 不要なストレスは脳の構築に妨げるだけではなく、生涯にわたって学習、行動、物理的および精神的健全のすべてに障害を起こす。

ただし、正のストレス(中程度、短期的な生理的不愉快な経験)は健全な成長の中において重要かつ必要な側面がある。が、不要なストレスは強力的で、軽減出来ないもので、体のストレスマネジメントシステムを活性化してしまう。大人の支援保護を受けられない状況で、不要なストレスが成長期の脳の構造過程によって体に取り込んでしまう。

幼稚園では遅すぎる

ソニー幼児教育支援

故 井深先生(ソニー創立者)の著書「幼稚園では遅すぎる(1971)」より

「脳細胞の配線は母国語を覚える3歳までに決まる。」

「遺伝よりも教育環境が優先する。」

「どの子も育て方ひとつで立派に育つ。」

「興味の持ったものは何でも覚えるのが幼児である。」

「甘やかし過ぎより悪いのはほったらかす事である。」

「幼児には遊びと仕事(学習)の区別がない。」

「親を超える人間を育ててこそ、はじめて本当の教育といえる。」

人生は三歳までにつくられる!幼児教育効果

1から3歳の幼児教育

脳の成長は1から3歳の時期において最も活発的に行っています。この時期に教育を行うことによってどのような効果/影響があるのかについてThe HighScope Perry School Study age through 40の調査によって解明されました。この経年調査によると早期教育(1から3歳)がもたらす効果は大きく、かつ持続性のあるものがわかりました。

1歳から3歳まで幼児教育

図1.Pre-KはPre-Kindergarten(幼稚園以前の意)の略で、つまり3歳前の教育を指しています。
With Pre-Kは3歳前の教育を行った人、Without Pre-K は3歳前の教育を行っていない人を指します。

調査結果

  1. 5歳時点のIQが90以上
  2. 14歳時点の学力(基本もしくはそれ以上の成績)
  3. 高校卒業率が高い
  4. 27歳時点でお家を持つ(マンション購入、経済力)
  5. 40歳時点の収入が20K+(安定収入)

その他は例えば、大学進学率の向上、学校中退率の低下、犯罪率の低下などもあります。また、認知能力についても短期的及び長期的な効果が認められています。

調査にはhigh quality preschool / early childhood programsと前置きしてあります。それについての定義は様々でありますが、概ねに

    1. 先生の質
    2. 先生対児童の数
    3. 環境などがあります。

米国立小児保健発育研究所は1から3歳児について6名に1人の先生の割合を推奨しています。日本3歳児の場合は、認可保育園は20名に1人の先生、幼稚園は35名に1人の先生となっています。

オーチャードキンダーはhigh quality preschool / early childhood programsという定義を念頭において設立されたものです。